こんにちは、Rayです。
この記事では、学術振興会の特別研究員DC1/DC2(以下、学振とします)の申請書を作成するところから、採用されるまでのスケジュールについてお話しします。
初めて申請する方に、大まかなスケジュールを知ってもらうための記事です。
現在申請中の方は、各書類のおおよその提出時期を事前に知っておくと焦らずに済むと思います。
今後申請を検討している方は、申請時期を知ることで、論文投稿や学会発表などの業績をいつまでに作っておくのが好ましいか、予定を立てる目安にしてください。
すでに採用された方は、各種書類の提出時期をあらかじめ知っておき、いざという時に焦らずに済むようにしておきましょう。
この記事で紹介するのは、あくまで私が申請した年度の話なので、皆さん自身が申請する際には各自で募集要項等を確認してください。
また、所属研究期間ごとでも書類の提出期限が異なる可能性があるので、注意してください。
注意事項
本記事で説明するのは、私が学振DC1を申請した2022年度採用分のスケジュールです。
それ以外の年度については、それぞれの募集要項等をご確認ください。
なお、2023年度採用分の募集要項は、本記事執筆時点で日本学術振興会(以下JSPSとする)のサイトにて公開されています。
また、2023年度採用分からは審査方法が変わるようなので、こういった点についても各自でよく確認してください。
(審査方法については、申請者側の立場では、2022年度採用分と2023年度分で特に変化はないと思います。…多分。)
さらに、私が所属する研究機関におけるスケジュールであることもご注意ください。
書類の提出期限等は、機関ごとに大きく異なる可能性があります。
細かいものは省いていたりもするので、あくまで大まかなスケジュールを知るための参考資料と考えてください。
それでは、具体的なスケジュールを紹介していきます。
募集要項の公開〜申請書の提出
JSPSのサイトにて、特別研究員の募集要項が公開されました。
昨年度との変更点なども掲載されていると思うので、申請する人は事前に確認しておきましょう。
記事執筆時点(2022年3月8日)で、2023年度採用分の募集要項はすでに公開されています。
私の研究科では、学生全員に連絡がありました。
連絡してくれるかは研究科によると思いますので、ご自身で担当部署に直接確認してみてもいいかもしれません。
申請書の提出などはすべて電子システム上で行います。
この電子システムを使用するためのIDとパスワードを発行してもらうために、研究科へ連絡するように指示がありました。
発行してもらったら、電子システムへログイン可能になるので、申請書を作成しましょう。
実際には、この時期にはすでにある程度申請書を書いているかもしれませんね。
私は4月から書き始めましたが、早く準備できるのなら早い方が良いです。
まずは研究科の担当者が書類を確認してくれます。
不備があれば訂正の指示が来るので、訂正しましょう。
研究科に提出後に申請書を修正したくなった場合、担当者に連絡すれば差し替え可能でした。
差し替えの期限は大学本部への提出期限の1週間ほど前でした。
これが申請書の実質の提出締め切りだと思います。
研究科から大学本部に書類が渡され、本部の担当者が書類を確認してくれます。
不備があれば訂正の指示が来るので、訂正しましょう。
本部からの訂正指示以外では、申請書の差し替えはできないと思っておいた方がいいと思います。
これで完全に申請書の提出が完了となります。
と言っても、この提出期限はあまり重要ではありません。
大学本部へ提出した後は、申請書を差し替えることは基本的にできないので。
ここまできた方、お疲れ様でした。
結果が気になるとは思いますが、全力で研究を進めましょう!
JSTなどの他の奨学制度にも申請する方は、そちらの準備もお忘れなく。
選考結果の発表〜採用手続き
いよいよ選考結果が通知されました。
第一次採用内定者、第二次採用内定候補者、不採用者の3つのうちどれかとなります。
ここで採用されて安心できるように、申請書のクオリティはできるだけ高めましょう!
二次選考の結果が通知されました。
第二次採用内定者、補欠者、不採用者の3つのうちどれかとなります。
補欠者に選ばれた場合、1ヶ月後くらいに採用内定の連絡が来る可能性があります。
JSPSから、採用までに行う手続きについて連絡がありました。
3月31日が締切の書類と4月7日が締切の書類があるため注意が必要でした。
研究科から、研究計画書の提出について連絡がありました。
研究計画書は、いわゆる研究費・科研費を申請するための書類です。
提出締切は2月7日でした。
学振の申請書のように重たい書類ではないので安心してください。
しかし、この時期は修論の発表会なども開催される忙しい時期なので、注意しましょう。
JSPSの公式サイトにて、「日本学術振興会特別研究員遵守事項および諸手続の手引」が公開されました。
採用内定者は必ず目を通しましょう。
研究計画書の提出期限です。
最大150万円/年(DCの場合)交付される研究費(科研費)の申請書です。
交付される科研費の使途予定をまとめるだけなので、手間はほとんどかかりません。
先生や先輩に書き方を教えてもらい、サクッと作成してしまいましょう。
採用手続きにおいて提出する書類の提出期限①です。
書類は電子システム上で提出しました。
ここまでに提出する主な資料は以下の通りでした。
- 研究遂行経費の取扱い希望
- 住所等情報
- 振込銀行情報の登録期限
採用手続きにおいて提出する書類の提出期限②です。
書類は電子システム上で提出しました。
ここまでに提出する主な資料は以下の通りでした。
- 在学証明書
- 扶養控除等(異動)申告書の提出期限
在学証明書は、新年度になってから発行した最新のものを提出します。
採用された方はおめでとうございます。
採用手続きで不備がないように細心の注意を払いましょう。
不採用だった方は、次年度の申請に向けて、業績作りや研究計画の洗練に力を入れましょう。
採用決定〜科研費交付
JSPSの公式サイトで採用者一覧が公開されました。
ここに名前があれば、晴れて採用確定です!
メールによる採用決定通知も送られてきました。
採用手続きで提出した書類に不備がなかったことがわかり一安心です。
研究科の会計係から、特別研究員奨励費(科研費)の交付内定通知がメールで送られてきました。
交付申請・交付請求に必要ないくつかの書類を5月9日までに提出するよう指示がありました。
指示に従い、書類を準備しましょう。
電子申請システムにて、交付される金額を知ることができます。
ちなみに、同日、採用決定通知を郵送した旨の報告もありました。
特別研究員奨励費(科研費)の交付申請において提出する書類の提出期限です。
提出する書類は次の3点です。
- 交付申請書
- 交付請求書
- 誓約書
申請書と請求書は、JSPSの電子申請システムで書類を作成します。
誓約書は、研究科が作成した様式に署名します。
各書類を印刷し、研究科に提出します。
科研費の使用内訳(予定)や、研究内容の概要などを入力します。
基本的には1月末〜2月上旬に作成した研究計画書の内容をコピペしていく感じです。
研究機関ごとに提出書類や提出方法は異なると思いますので、それぞれの指示に従って書類を準備しましょう。
実はこの交付申請書を提出後、大学やJSPSからの連絡は特になく、いつの間にか科研費を利用できるようになっていました。
同じように特に連絡を受けなかった場合には、採用決定通知を受け取る頃に、科研費がいつから使えるのか所属機関の会計担当者さんなどに尋ねてみると良いでしょう。
4月22日に郵送された採用決定通知が手元に届きました。
学内の関係部署による書類確認作業があったため、郵送から手元に届くまでに少し時間がかかったみたいです。
何はともあれ、正式に採用されたことを実感できて安堵しました!
4月分と5月分の研究奨励金が振り込まれました。
すでに少し述べましたが、科研費はいつの間にか使えるようになっていました。
実際に私が初めて使用したのは8月になってからでしたが、採用決定通知を受け取る5月頃には使えたのかも?という気がします。
研究費の使い方は各所属機関によって異なると思いますので、いつから使用できるのかも含め、詳細は研究室の先生や秘書さん、所属機関の会計担当者さんなどにお尋ねください。
科研費の繰越申請・年末調整〜報告書の提出
使いきれなかった科研費を翌年に繰越すための申請をします。
進展があり次第、随時更新します。
書類提出が必要であることと、その手続きの時期について、9月頃にハガキで通知されました。
進展があり次第、随時更新します。
進展があり次第、随時更新します。
まとめ
今回は、学振の申請から採用・奨励費交付、そして採用1年目の年度末までのスケジュールを紹介しました。
特別研究員に採用されるまでには様々な書類を提出することになります。
研究で忙しいかもしれませんが、見落とすことがないように気をつけ、早めに準備しましょう!
今後申請を検討している方は、申請書のおおよその提出期限を知っておき、論文投稿や学会発表などの業績をいつまでに作っておくのが好ましいか、予定を立てる目安にしてください。
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